看護師求人サイトやハローワークなどで看護師求人を探していると、どの病院の求人にもよく記載されているような出てくるフレーズがあります。それらのフレーズはとても耳障りがよく、ついつい応募したくなってしまうものばかりですが、求人内容をそのまま鵜呑みにするのは少し危険です。
そこで今日は、そんな看護師求人の頻出フレーズの中から特によく出てくるフレーズをいくつかご紹介し、それらのフレーズから、隠された職場の内情を推測する方法をご紹介したいと思います。
今回ご紹介するのは下記のフレーズです。
- アットホームな雰囲気です♪
- オープンしたての綺麗な環境です♪
- 駅チカで通勤もラクラクです♪
- 先輩がやさしく丁寧に指導します♪
- ブランクありの方も歓迎です♪
いかがでしょうか？どれも看護師の求人内容でよく見かける表現ばかりですね！これらの表現だけを並べるととても魅力的な職場のように思えますが、実はこれらの言葉の裏には、様々な事情が隠されていることもあるのです。
もちろん、上記の言葉通りにとても素敵な職場もあるのですが、全ての職場がそうだとは限りません。ぜひ表面的なキャッチフレーズだけに惑わされず、実際の職場の内情を探りましょう。ここでは、それぞれのフレーズごとによくありがちな裏事情をご紹介していきます。
アットホームな雰囲気です♪
看護師求人の中でも特に見かけることが多いのが、この「アットホームな」という表現です。転職をする看護師の皆さんの多くは職場での人間関係を原因として転職を考えるので、この「アットホームな」という響きについつい惹かれてしまうという方も多いのではないかと思います。もちろん、このように書かれているからには人間関係が悪く、会話もないような職場ではないと思いますが、全ての方に「アットホームな」環境が合っているとは限りません。
「アットホーム」な職場ということは働くスタッフの仲が良いという意味でもありますが、スタッフ同士の仲が良すぎることで、新しく入職してくる看護師がこれまでの職場の人間関係のバランスを崩すのではないかと妙に警戒されることもあります。また、スタッフ同士の仲が良いからこそ、頻繁に飲み会や食事などに誘われたり、仕事中も公私混同が多い、だらだらと働いてしまっていて規律がない、などの可能性もあります。ほかにも、アットホームを通り越してウェットな人間関係の職場となっており、陰ではいじめなどがあるケースもあります。
仕事とプライベートをはっきりと分けていて、仕事中はテキパキと働きたいという方にとっては逆にやりづらい環境である可能性もありますので、「アットホームな」という言葉が醸し出すイメージだけに捉われず、しっかりと職場の雰囲気を事前につかむようにしましょう。
オープンしたての綺麗な環境です♪
人は誰でも明るくて清潔感のある綺麗な職場で気持ちよく働きたいものです。特に病院やクリニックにおいては清潔さがとても重要です。しかし、古い病院やクリニックの中には衛生管理もしっかりとできておらず、暗くてどんよりとした雰囲気が漂っているところも多いのが現状です。
そうした環境で働くのが嫌な方にとっては、「オープンしたての綺麗な環境です♪」という誘い文句はとても魅力的に聞こえるかもしれません。オープニングスタッフであれば全員がゼロからの人間関係なので変な派閥などもありませんし、施設や設備は当然きれい、そして何より病院やクリニックを自分たちの手で作っていけるというやりがいもあります。
しかし、オープンしたての新しい職場は全て良いことばかりなのかというと、決してそんなことはありません。まず、新しい病院やクリニックの場合は診療のオペレーションやマニュアルなどもあまり整っていないため、看護用品の選択、マニュアル作り、事務などあらゆる仕事を手伝う可能性があり、残業が多く発生するケースもよくあります。また、オープン当初は患者の数も少ないため、経営状態によってはボーナスが出なかったりすることもあります。
オープンしたての病院やクリニックへ転職する場合は、良い面だけではなく大変になるであろう部分なども事前にしっかりと理解した上で入職するかどうかを判断するようにするとよいでしょう。
駅チカで通勤もラクラクです♪
「駅チカで通勤もラクラク」という環境は、多くの看護師の方々にとって憧れとなる環境ではないでしょうか。病院やクリニックは駅から遠い僻地にあることも多く、交通の便が悪いと通勤だけで疲れてしまいます。しかし、交通の便がよい職場だと、利便性のよさゆえに遅くまで働く習慣が常態化していることもあります。また、皆さんにとって交通の便が良いということは、患者の方々にとっても交通の便が良いということですので、朝から夜までいつも患者がひっきりなしに訪れる、忙しくて休む暇がない、などの可能性も考えられます。
特に都心部など人口密集地域の駅近くにある病院やクリニックなどは非常に忙しいことも多く、いくら通勤は楽でも仕事は全く楽ではないというケースがよくありますので、通勤だけではなく仕事の状況についてもしっかりと確認しておくようにしましょう。
先輩がやさしく丁寧に指導します♪
未経験から入職する看護師の方にとっては「先輩がやさしく丁寧に指導します」という表現にも強く惹かれるのではないかと思います。しかし、研修制度や教育制度に関する記載がなかったり、クリニカルラダー制や勉強会の開催など、システムとして教育・研修が充実しているという点が明記されていない病院やクリニックの場合は要注意です。そうした職場では、体系的な教育・研修カリキュラムがないがゆえに、現場の先輩がOJTで教えているだけのケースもあるからです。
未経験から入職をするときは研修や教育制度がとても気になると思いますが、そのときはしっかりと「仕組み」や「制度」として新しく入職した看護師を育てていく環境が整っているかどうかを確認するようにしましょう。
ブランクありの方も歓迎です♪
出産・育児明けで仕事を探している看護師の方にとっては「ブランクありの方も歓迎です♪」と書かれているだけでとても不安が和らぐのではないかと思います。しかし、当然ながら病院・クリニックとしては、できればすぐにでも働ける即戦力が欲しいに決まっています。しかし、完全な売り手市場となっている昨今の看護師転職市場では、即戦力だけを求めていてもなかなか看護師が採用・補充できないため、応募のハードルを下げるために「ブランク歓迎」と書かれていることもよくあります。
そのため、本当は「ブランク可」であって、決して「歓迎」はされていないケースも多いのです。この場合、まず「ブランク歓迎」とまで記載しなければ応募が集まってこないという時点で、「求職者から人気がない」または「人がすぐに辞めてしまって採用に困っている」病院・クリニックである可能性が出てきます。また、こうした病院・クリニックの場合、あくまで本当に欲しいのは即戦力なので、ブランク看護師のために入職後、手厚い研修や復職支援プログラムを用意しているわけではないケースも多いのが現状です。
「ブランク歓迎」という表記を目にしたら、本当にその病院・クリニックはブランク看護師に向けた復職支援を行っているのか、評判の良い病院なのか、などを事前にしっかりと確認するのがおすすめです。
裏事情を知りたい場合は看護師転職サイトを活用しよう！
このように、看護師の求人広告や求人票に記載されている内容は、全てが言葉通りであるとは限りませんので、鵜?みにするのは危険です。しかし、一度入職してしまうと、またすぐに辞めるわけにはいきませんから、しばらくは深い後悔の日々を送ることになります。
こうしたミスマッチを防ぐうえで有効なのは、看護師転職サイトを活用することです。看護師転職サイトに登録すれば、担当のキャリアアドバイザーが求人票には記載できないような病院・クリニックの内情を詳しく教えてくれます。
彼らは過去に転職相談しに来た看護師の登録者から聞いた情報や、面接同席や職場見学の際に直接自分たちで確認した情報、無事に転職が決まり、看護師の方々が入職したあとの入職後フォローの連絡をしているときに聞いた情報などを通じて、現場のリアルな情報をとても豊富に持っています。
それらのほとんどは求人票に掲載することは難しいため、登録した後に口頭で共有してくれる形になります。そのため、一般には流通していない病院やクリニックの内情を知るには、看護師転職サイトに登録してキャリアアドバイザーから教えてもらう必要があるのです。
特に豊富な情報量を持っており、丁寧に情報提供してくれるおすすめの会社としては、下記の３社が挙げられます。
入職する前にしっかりと内部の情報を把握した上で検討したいという方は、ぜひ上記の会社を上手に利用して徹底的に情報収集をしましょう！